| 理由なき反抗 |
| "Friends always keep their promises." |
| 1955年 米 監督:N.レイ 出演:J.ディーン、N.ウッド 音楽:L.ローゼンマン |
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| 酔っ払って路上に寝転んで、落ちていたサルのおもちゃを新聞でくるんでやるシーンから始まる。新しい町に引っ越してきた日のことだった。警察に補導され、迎えに来た両親と激しく口論し、机を何度も殴りつけることで聞いてもらえない思いの丈をぶちまける。次の日、学校に行ってプラネタリウムを見ながら、「空にいたら地上のことなんか忘れられるんだろうな」と呟く。そんなジムは初日からさっそく不良グループに絡まれ、名誉に関わる問題だと言って受けて立ち、町の警察を総動員させるほどの騒ぎを起こしてしまう。 社会で立派な地位を築いた親は、「十年たてば今悩んでいることのバカらしさが分かるさ」と言って、今のジムの悩みに正面から向き合おうとしない。問題を起こしても、引っ越してやり直せばいいと考えている。成熟していなくとも成熟していないなりに必死に悩む息子の気持ちを理解しようとせず、大人の理屈ではぐらかそうとする。問題を起こした息子を叱ることもできない。そんな親としての影響力のなさが、成長期にあるジムを孤独にしてしまう。孤独を抱え、愛情や安らぎを求め、苦悩を誰にも打ち明けられず、だからこそ強がってみせて、勇気があるところを証明したくて、そして問題を起こしてしまう。理由なき反抗――理由は、若さゆえに言葉にできないだけだ。そして、そんな若者を認めようとしない周囲との不調和が、悪循環に拍車をかけてしまう。ジムは、自分を鼓舞し、解き放ってくれる強い父親を求めていたんだと思う。同じように、大好きなパパにかまってもらえず不良たちとつるんで憂さを晴らすジュディもまた、愛に飢えていた。両親が家を出てしまって家政婦に育てられているプレイトーも自分の殻を破ろうとしない。ジムはそんな二人に自分と共通する何かを見出し、家族のような関係を構築する。それぞれの孤独が、互いに惹きつけあっていたのだ。 でもそれだけなら、ジムにナイフを突きつけるバズや、バズの周りに群れるチンピラたちも同じく愛情を求めて行き場を失くしていたことに変わりはない。彼らも何かを紛らせたくて社会に反抗していたのだ。でもジムは、積極的に自ら求めるというアクションを起こそうともがいていた。冒頭で捨てられたサルのおもちゃを新聞でくるむように、寒がっている人間を見てジムが自分のジャケットを差し出すシーンが何度かある。ジュディは愛してくれる誰かをずっと求めていたけれど、初めて自分から愛することを知ったと告白している。プレイトーもジムとジュディには心を開き、笑顔すら見せる。誰かを温めてあげたいというジムの気持ちこそが温かい。 甘い声、子供のように無邪気な笑い声、タバコに火をつけながら物思いに耽る表情、はにかんだ表情、泣きじゃくり、父親に掴みかかり、必死になって訴えながら、見つめる哀しそうな目。赤いスイングトップとブルージーンズ。『木枯し紋次郎』と並んでぼくのバイブルです! |
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